2019年 院長ごあいさつ
今年6月で開院31年目を迎えます。丸30年経過です。
いよいよ31年目に突入です。医師となって早40年以上が過ぎてしまいました。
主人の実家の跡地に右も左もわからないで開院してがむしゃらに過ごしてきたようです。義父は私の開院のために大谷石の大きな蔵のある穀物問屋の商家の住まいを二つ返事で壊してくれました。我が家に昔からあるもので皆さんが見ることができるのは待合室から眺める中庭の古いザクロの木と石灯籠と石臼です。ザクロはここを建てる時に義父が別な場所に養生し、建物が完成してから移植しました。義父が大事にしていた庭の木でした。樹齢は100年以上を越えています。10年ぐらい前までは毎年30個以上の実を付けていましたが、今では1個なるかどうかです。
私がこの30年間大きな医療事故もなく、また自身も大病なく診療が続けられたのは本当に幸運なことです。自分の病気で休診にしたのは1~2日ぐらいかもしれません。職員・家族に心より感謝します。
時代の流れで外来にお見えになる患者さんも子供の数が減り、80代、90代の方が一人でお見えになるのが多くなったような気がします。「へっ、この方が80過ぎ〜!」と思わず職員と顔を見合わせることもあります。きれいに年を取っている方が多くなりました。私も例外なく老化に伴った肉体的変化による疾患はもちろん生じてきています。特に自分の科の領域である聴力の衰えは、「これが言葉の明瞭度が悪くなる老人性の難聴なんだ〜」とか、「これが夜寝るときに感じる耳鳴なんだ〜」などと改めて納得しています。最近は肉体ばかりでなく精神的にも疲れを感じるようになったようです。患者の皆さんにご迷惑をかけないようにしなければいけません。「先生の一言で安心しました。」と言われなくなったら潮時かもしれません。
今年から土曜日は午前のみの診療とさせていただきますがよろしくおねがいします。
院長 塚原 圭子