先ずは喉頭の構造の説明になります。
最初に間接喉頭鏡でのどを覗くと見えるのが喉頭蓋です。喉頭鏡を進めていくと披裂部が見え、次に仮声帯、声帯と見えていきます。構造的には下図のとおりです。 ただし、咽頭反射の強い人では喉頭蓋までです。反射の強くない人でもその形によっては見え辛い方がいます。そしてその奥を見るには内視鏡になります。喉頭の内視鏡ではよっぽど反射の強い人でない限りはのどの表面麻酔はしません。以前にも述べたように基本的に耳鼻科の内視鏡は鼻から入れますので、鼻粘膜には挿入時の違和感を少し和らげるために処置薬を塗布します。
痰が多いい方でものどの麻酔をしません。表面麻酔をすると痰の切れが悪くなる場合もありますので、それを考慮しています。
私共の小さな診療所にみえる喉頭疾患の患者さんでもこのようにいろいろのバリエーションがあります。喉頭疾患をすべて網羅したわけではありませんが代表的なものはお目にかけたと思います。