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2013
〜単純写真とCT写真の比較による慢性副鼻腔炎の病状〜

耳鼻科の外来で鼻の症状を強く訴え来院される方は多くいらっしゃいます。今回は片側性の所見が強いかたで、単純写真だけではその炎症の広がりがわからない、あるいはなかなか症状が改善しない方では、副鼻腔のCT写真を他院の放射線科に依頼して、精査してもらっています。

今回3例のかたでX線単純写真とX線CT写真を比較しております。X線CT写真では軸位断層と冠状断層の2方向でとっていますので、立体的なイメージが浮かんできます。

最初の方は、右の上顎洞・篩骨洞炎です。篩骨洞は軽度です。



当院のX線単純写真




X線CT写真(軸位断層)


X線CT写真(冠状断層)


第2例の方も右の副鼻腔炎で、単純写真で上顎洞・篩骨洞・前頭洞に陰影が認められ、CT写真をとっていただきました。


当院のX線単純写真




X線CT写真(軸位断層)


X線CT写真(冠状断層)


第3例の方は主に左の上顎洞・篩骨洞炎の方で、CT写真では右上顎洞内にも軽度の所見が認められます。


当院のX線単純写真


X線CT写真(軸位断層)


X線CT写真(冠状断層)

以上のように単純写真でははっきりしない病状もCT写真をとるとよくわかるようになります。