以前の季節の話題で取り上げた、「マリンスポーツと耳の病気」の中でも出てきた耳管機能検査についてここでは詳しく述べていきたいと思います。 「耳管(じかん)って何?」って思う方がほとんどだと思います。 いまツバをゴクンと飲んでみてください。なんかのどの奥のほうから側頭骨に響くような感じがあると思います。これ、耳管が開いたところです。 では、耳管の機能について説明します。 耳管とは咽頭と鼓室(中耳腔)を連絡する長さ3.5cmほどの管腔です。咽頭側の2/3軟骨部、鼓室よりの1/3は骨部です。耳管の機能は中耳の換気、排泄、防御です。耳管軟骨についている口蓋帆張筋の収縮によって咀嚼、嚥下のときに耳管は開き、空気は鼓室に出入し、鼓室と外耳道の気圧が平衡を保っています。耳管の開大は主として口蓋帆張筋の収縮によりますが、口蓋帆挙筋も関与しています。耳管粘膜は線毛円柱上皮でおおわれ、線毛の動きは咽頭にむかっていきます。これにより鼓室の貯留液は流失されます。粘膜下には耳管腺があり咽頭開口付近の粘膜下にはリンパ小節(耳管扁桃)があります。 では、ここで実際の耳管の写真を供覧します。妙齢の女性の耳管です。
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