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●耳鼻咽喉の季節の話題


2007
耳鼻咽喉科の検査について 〜喉頭ファイバースコープ〜

耳鼻咽喉科の内視鏡検査は以前より、経鼻的に行っています。口径の小さな内視鏡ですので、鼻からの挿入が困難な場合はほとんどありません。経口的に行う消化器系の内視鏡からみるとずっと楽です。また施行まえに注射などの前処置は必要なく、キシロカインビスカスという粘膜麻酔のおくすりを口に含んでもらい、咽頭反射を軽減します。患者さんの中には反射があまり強くなく、その必要もない方もいます。ただ、鼻から入りますので、一応鼻腔粘膜にも前処置として、表面麻酔の薬と鼻腔粘膜を収縮させるくすりをかるくスプレーします。
耳鼻咽喉科医の手技として間接喉頭鏡という鏡を使って、のどの奥の所見を直接ではなく鏡に映った像を見て診断する技術があります。まずはこの方法で試みますが、咽頭反射の強いかたや、喉頭の形状が見にくい方などでは診断を行う上で重要な検査になります。
実際の検査は椅子に座った状態で、下の写真のような電子内視鏡を使って行います。その場で写真に記録し、患者さんには液晶画面に映したご自身の局所の写真を見ながら説明します。


 右の2枚の写真はこの患者さんの喉頭の写真で、左が声門が開いている呼吸時のときで、右の写真が「エー」っと発声してもらっているところです。
  下の図は、喉頭の解剖の説明になってます。

内視鏡で診断する疾患として代表的なのは、声帯ポリープ、ポリープ様声帯、声帯結節、喉頭蓋のう胞、喉頭癌、喉頭の麻痺、下咽頭癌などがありますが、これらの器質的疾患が疑われない場合でも、喉頭の異常感を強く訴える患者さんに対しては、「百聞は一見にしかず」ということで、実際に局所を一緒に見てもらい、納得してもらう手段としても使わせていただいてます。
鼻から内視鏡をいれるということは鼻の状態も確認でき、鼻の影響で咽頭、喉頭の異常感がでることも大いにあるため、耳鼻咽喉科医としては好都合です。
内視鏡の検査は怖いという方がいますが、大丈夫です。お任せください。私は女性の立場にたって、やさしくやりますので、何かのどのことで悩んでいる方は1度御相談ください。
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