本年6月で開院36年目を迎えます。
生まれたての赤ちゃんが立派な大人になり、そして次の世代を育む年齢になっています。私はもう正真正銘のおばあちゃんですね。小さいころ来院されていた患者さんがお子さんを連れて来院されるとつい「お父さんはね、小さい頃は…だったんだよ。」、「お母さんはお利口さんで聞き分けのいい子だったね。」とか、つい口走ってしまいそうになります。子供の頃の顔が彷彿され、なんて立派な大人になったのでしょうと心の中で拍手喝采しています。
反対にその親御さんたちは私と同じ年を重ね、久しぶりにお目にかかると、「わぁっ!老けすぎですよ、まだまだ、お年寄りになるのは早いですよ。」と密かに活をいれています。でも逆を言えば、「先生も大分角が取れて、お年を取りましたね。」と思われているのでしょうか?
患者の皆さんには申し訳ないと思っていますが、昨年から水曜日午後も休診にさせていただき実質的には診察時間は週4時間となりました。お陰様で、年とともに来る心身の疲れもいく分らくになりました。
国の方針による医療行政はインターネット環境を伴う変革を推進しています。私どものような昔スタイルの診療所では、近い将来の電子カルテの義務化や医療機関同士の情報の交換、電子処方箋への対応などは到底出来ません。診察においては一般の耳鼻咽喉科の開業医は泥臭い、肉体労働者であり、お話だけで終わるものではありません。実際に耳や鼻やのどを見て触って診察を行いますからAI時代に入っても、人と人とのコミュニュケーションは欠かすことはできないと思っています。
そんなこんなの時代ですがもう少しだけ診察を続けたいと考えています。
職員一同今年もよろしくお願いします。
院長 塚原 圭子